KDE neonやKubuntuの日本語入力設定で一箇所つまづいた部分があったので記録です。
UIMをデフォルトにする
最近のUbuntu系で私が必ず行っている設定です。Ubuntuでは入力システムとしてfcitxとibusが一般的ですが、実はこれとChrome系ブラウザの一部の入力ウィンドウで打ったキーが抜けるなどの問題があり、非常に不便です。(何故か数年に渡って放置され続けています。)
このため、私はいつもこれが発生しないUIMをデフォルトにしています。
UIMのインストール
sudo apt update
sudo apt install uim uim-mozc uim-gtk3 uim-xim uim-qt5
# ただし、2021/12/26現在、KDE neonではuim-qt5が依存が壊れててインストールできない。その場合はuim-qt5だけ外してインストールする。
起動させるIMをUIMに切り替えます。
Ubuntuの公式版などではIMの選択ダイアログがあるのですが、KDE neon / Kubuntuでは、これがありませんでした。
このため、以下の通りファイルで指定する必要があります。
~/.xinputrc
export XMODIFIERS='@im=uim'
export GTK_IM_MODULE=uim
export QT_IM_MODULE=uim
export XIM_PROGRAM=/usr/bin/uim-xim
uim-xim &
uim-toolbar-gtk-systray &
KDE neonではuim-qt5がインストールできない
しかし、KDE neonではここで問題が発生します。
2021/12/26現在、上記の通りuim-qt5というパッケージの依存が壊れていてインストールできない状態になっています。どうも、KDE neonでは独自に最新のQtを搭載しているために、元のUbuntuとライブラリバージョンの依存性が保たれていない部分があるようです。
uim-qt5はUIMとQtの橋渡しをするモジュールなので、これがないとQt系アプリで日本語入力ができないことになります。
このため、暫定対策として入力システムを2つ起動して、Qt系でのみibusを使用するような設定にします。ブラウザはGTK系で実装されているようなので、これでなんとかなりました。
~/.xinputrcを以下のように変更。
export XMODIFIERS='@im=uim'
export GTK_IM_MODULE=uim
export QT_IM_MODULE=ibus
export XIM_PROGRAM=/usr/bin/uim-xim
uim-xim &
uim-toolbar-gtk-systray &
ibus-daemon &
IMを2つ起動していて問題が起きる可能性もありますが、しばらくこれで様子を見てみようと思います。
Mac風な日本語切り替え操作の設定
UIMの設定ダイアログ「入力メソッド」で上記のように、変換キーでMozcオン、無変換キーでMozcオフと設定しておくと、Macのようにオンとオフを独立したキーで行えるようになり便利です。
参考
Arch Lnux 上の KDE に uim & mozc な環境を構築する
https://cat-clock.hatenablog.com/entry/2014/03/30/225521