Mac ProにBIOSモードでWindows 11をインストールする

はじめに

さて、Mac ProにWindows 11を入れてみたはいいものの、NVIDIAドライバを入れて読み込まれたと思われるタイミングで画面がブラックアウトして帰ってきません。そういえば、以前Ubuntuをインストールした際にも似たような現象が見られました。さらには、もっと前にMacBook Pro(2007)にUbuntuを入れた際にも、似たような現象があったことを思い出しました。

どうも調べてみると、MacにUEFIモードでWindowsやLinuxをインストールすると、NVIDIAドライバでブラックアウトするような現象がみられるようで、回避するにはレガシモード(BIOSモード)でインストールするしか方法がないようです。(Ubuntuの場合は、オープンソースのnouveauドライバを使うことでも回避できていましたが、アクセラレーションは弱くなると思います。)

この現象はすべてのMac+NVIDIAの環境で起こるのかどうかは不明です。

このため、Windows 11をBIOSモードでインストールしようとしたところMac Proではいろいろ苦労があったのでまとめておこうと思います。

試行錯誤…

まず、macOSはMojaveがインストールされていて、NVMEとSATAの2ディスク構成になっています。

  • UEFIモードで普通通りにWin11をインストール
    • 上述のとおりNVIDIAドライバが不具合を起こす
  • rEFIndでBIOSモードでUSBメモリからWin11のインストールをしようとしたところ、起動せず
    • Win11のインストーラが、BIOSモードだと起動後に自分自身のUSBメモリを見つけられずにエラーになるようだ
    • → おそらく、BIOSモードでWindowsのインストーラを起動させるためにはDVDを使うしかなさそう
    • → しかし、Win11のインストーラは5GB以上ありDVDには収まらない….
  • BootCampアシスタントを試そうとする
    • MojaveではMac Pro 2012までは非対応らしくアシスタントが起動すらしない
  • BootCampアシスタントを使うためにHigh Sierraを別ボリュームにインストール
    • アシスタントは起動したが、Macが古いせいかDVDのWindowsインストーラを要求される
    • 新しいMacではISOを直接与えられるとの情報もあったのだが

上記のような奮闘の結果、以下の方法をとることにし、これにて成功しました。

  • BootCampアシスタントは使わない
  • Windows PE(WinPE)というDVD起動の簡易Windows環境を用意する
  • WinPEでDVD起動させ、そこからUSBのWin11インストーラを起動する
  • インストールを進める

準備

まずは、MacにrEFIndをインストールしておきます。これがないと、インストーラをレガシモードで起動させるなどができません。

既存の解説サイトを参考にしてください。

WinPE起動DVDを用意する

こちらには、Windows 10/11環境が必要です。もしかしたらそれ以前でもできるかもしれません。

以下のサイトを参考に、ISOを作成してください。

日本語版WindowsPEメディアを作成する方法

ISOができたら、Windowsの標準機能でDVDに焼いてください。

WinPEを起動する

WinPEのディスクをMac Proに入れ、起動してください。

すると、rEFIndの起動項目が並んだ画面が出てくると思います。ここが少しややこしいですが、起動項目の中にEFIモードとBIOSモードが混在して並んでいます。メディアの種類はアイコンで出ていると思います。この中から、DVDマークの起動項目のうち、「Legacy」などのワードが含まれているものを選択してください。ここでUEFIモードで起動してしまうとその後もUEFIモードでインストールされてしまうため注意してください。

すると、Win11のロゴが画面に出てくると思います。DVDなので読み込みに結構時間がかかりましたが、起動完了するとコマンドプロンプトが一つだけ出ている状態になると思います。

起動完了したら、Win11のUSBメモリを挿入してください。

コマンドプロンプトで、USBメモリがどのドライブレターに割り当てられたか探ります。

以下のようにCから一つずつドライブを切り替えて、setup.exeなどが入っているところを見つけ出します。

> C:
> dir
> D:
> dir
...

USBインストーラのドライブが特定出来たら、setup.exeを起動します。

> setup

これでWin11のインストーラが立ち上がったはずです。

インストールを進める

あとは通常通りWin11のインストールを進めるだけです。あとはご存知の通りだと思いますが、Win11ではTPM2.0とSecureBootの対応チェックがされます。Mac Pro(2009~2012)ではどちらも対応していないので、これを無効化しないとインストールを進められません。

以下のサイトなどの、インストール中のレジストリ追加の手順のみ実施してください。(BypassTPMCheckとBypassSecureBootCheck値の設定)

あとはインストール先のパーティションを選択してしばらくすると再起動がかかります。この後、普通のPCであればインストール先のパーティションから起動するのですが、rEFIndではうまく選択されないようですので、手動で選択してやります。ここからはインストール先のパーティションから起動してインストールの続行となるので、今度は内蔵ディスクアイコンのうち、WindowsのLegacyモードのものを選んでやります。USBインストーラとDVDはこの時点で抜いておいたほうが混乱せずに済むかもしれません。

最後までインストールを進めたら、終了となります。

スタートメニューの検索アイコンで「system」と打ってシステム情報を起動し、システムの要約→BIOSモードで「レガシ」と表示されていたらBIOSモードになっています。

※ LinuxなどのBIOSモードのインストールUSBを作成する場合

ISOをUSBに書き込む際に、WindowsでRufusを使用し、パーティション構成をMBR、ターゲットシステムをBIOSを含むものにしておくと、対応が間違いなくなり便利です。

https://rufus.ie/ja/

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