Mac OS X 10.4 Tiger

先日、Yahooオークションにて購入したiMac G4にMac OS X 10.4(Tiger)をインストールし、デスクトップとして使い始めた。最新のOSXは10.8となり、さすがに10.4ではソフトウェアのサポートも少なくなってきている。しかし、一部では未だPPCバイナリを公開してくれる人がいたり、ここへ来て10.4のためのソフトウェアを提供するプロジェクトが立ち上がったりしていることもあって、全く使えないということはない。工夫すれば使える、といった状況である。ここでは、Mac OS X 10.4(以降Tiger)について再発見をしてみたい。

Tigerとは

Tigerは、2005年4月29日にリリースされた[1]。私がMacを使い始めるのは2010年になってからのことであるが、話によれば、Tigerは一つの節目となるリリースであったと思う。10.3以前はMac OS Xに移行したばかりということもあってか、機能の不足や不具合も目立っていたらしい。また、10.5では多くの新機能とともに見た目も大きく変わり、外観上は現在につながる基本形が形作られた。このように考えれば、TigerはMac OS X「前期」最後のリリースということになる。私が実際に使ったことがあるのはTiger以降であるが、どうもOSXには不安定な「奇数版」と安定な「偶数版」に分かれるような気がしている(もちろん、例外もあるだろうが)。10.5以降では、10.6が安定して動作も速く、長く使用する人の多いリリースである。10.8も、10.6ほどではないと思うが10.7で不十分であった箇所が修正され支持する人が多くなっている。Tigerや10.6(Snow Leopard)のような完成度の高い偶数版は、長期的な使用に耐えうる道具としての真価を持っているように思える。WindowsでいうならXPというところだろうか。この中で、TigerはMac OS X「前期」の一つの完成形であるように思われる。

Tigerの良さ

Tigerは、以後のOSXと比較するとGUIは格段にシンプルである。Finderも、以降のバージョンのように自動検出したネットワーク上のコンピュータを表示したり、Cover Flowような機能はないが、そのぶんすっきりとした見た目で使いやすい。

tiger-finder

デスクトップには、Dockの飛び出すフォルダや、LaunchPadといったいわば「便利機能」の類いはあまりない。現在にも続いているOSXとしての素の操作感があるだけである。最新のOSXになれているととてもシンプルに感じられるが、だからといってデスクトップとしての基本的な機能に欠落があるわけではない。スティーブ・ジョブズはシンプルを好んだと言われているが、それでも、最新のOSXのデスクトップは多少ゴチャゴチャしてきてしまった感じがしている。例えば、アプリケーションを起動するにも複数の経路が存在する。Finderからアクセス、飛び出すフォルダ、Dock、LaunchPadなどである。これは、一時的に便利かもしれないがシンプルではない。Tigerでは、すべてのアプリケーションにアクセスしたい場合はFinderから行い、その中でよく使うものをDockに置いておくというだけである。「Bundle」という、アプリケーションの関連ファイルを一つの塊として扱えるOSXのなんともエレガントな仕組みと相まって、シンプルな操作感を提供している。

10.8に存在するSNSで共有などの追加機能もない。これも、一時的に便利ではあるかもしれないが、シンプルさという点では疑問符がつく。OSレベルで特定のSNS固有の機能へのアクセスを提供するというのは、あまりエレガントではないような気がしてならない。こうした機能はサポートが打ち切られればすぐに使えなくなる可能性が高く、これが増えれば道具として長く使えるシステムになりにくいように思うからである。最も、Appleは短い期間での買い替えを望んでいるかもしれないが。Tigerは、最近のこうした流れと異なり、真にOSの行うべきことだけを堅実に行っているという感じがしている。

参考

[1]wikipedia, Mac OS X v10.4, http://ja.wikipedia.org/wiki/Mac_OS_X_v10.4

ドキュメントスキャナ入手!

Yahooオークションで、コメント 0中古のドキュメントスキャナを入手しました。CanonのDR-2050Cという型です。中古で、用紙を入れる部分のカバーやアダプタ以外の付属品が無いために7500円という破格の値段でした。それでも、故障などは一切ありません。到着して、早速大量の原稿をセットして読み込んでみたところ、速度も速く、大変満足できるものでした。しかし、しばらくすると時折原稿が取り込まれなかったり、斜めに取り込まれてしまうことに気づきました。もちろん、ある程度は仕方の無いことなのですが、事前に見ていたネットのレビューでは「ほとんど給紙ミスが無い」ということだったので、本体をよくチェックしてみることにしました。すると、原稿取り込み部分のローラーが大変汚れていて、グリップがほとんど効かなくなっていたことに気づきました。このせいで、紙を取り込むときに滑ってしまい、うまく取り込めなかったり斜めになってしまったりしていたのです。本体に残っていた情報では購入後900枚ほどスキャンしたようですが、前の人はほとんど手入れをしていなかったようです。早速、掃除に取りかかりましたが、ローラーの汚れは元々灰色だったゴムが黒と見間違えてしまうほどひどく、また本体から外れないものもあったので、完全にきれいにするまでに2時間くらいはかかりました。汚れはホコリや紙の粉のためアルコールで拭いても落ちないので、ガムテープで何度もベタベタやって汚れを取り除く作戦を行いました。ガムテープはかなり多く使いましたが、おかげで汚れはほとんど取り除くことが出来ました。今回は原因が汚れだけであったのは幸いでした。もし、ゴム自体が劣化してぼろぼろになってしまっていた場合、メーカーから購入するか、修理に出すことになっていたところでした。内部大掃除の後、給紙ミスは大幅に減りました。

この他に気をつけるべきポイントは原稿読み取り部分のガラスです。ここが汚れていると、読み込んだデータ全てに線が入ったりすることになります。自分の場合、原稿を読み込むうちに原稿についていたゴミがガラスにくっついてしまい、それ以降の全て線が入ってしまうと言うことがありました。

ともあれ、安定動作が可能になったので、念願だった様々な紙類のPDF化を始めました。まず手始めに、以前学校図書館で不要になったものとして大量にもらってきたコンピュータ雑誌です。内容は現在でも役に立つものもあり、捨てたくはないが置き場所に困ると言う状態でした。

これが即席の電子書籍作成グッズです。必要なのは、雑誌を一枚ずつに切り離すことです。ここは手作業で行うしかありません。

このスキャナのすごいところは、読み取りと同時に原稿にOCR(画像からの文字認識)をかけ、テキスト情報埋め込みのPDF(透明テキスト付きPDF)を作成してくれることです。これにより、Vista以降のWindowsやMac OS Xの検索機能でたくさんのPDFの全文検索が可能になります。この機種では、OCR機能は公式サイトのドライバと「ジョブ登録ツール」というアプリケーションだけで利用できます。付属CDのアプリケーションはダウンロードできないため、OCRは利用できないと考えていましたが幸いでした。

これからこれを大いに活用していこうと思います。主な用途はオフィスかもしれませんが、学生にもよいものなのではないかと思いました。

書類電子化の夢

私は今高等専門学校から大学へ編入しようとしている学生ですが、部屋を整理するときに何時も悩むことがあります。それが「紙」がとても多く、整理してもすぐにたまってしまうことです。紙とは、主に学校の授業で使用されたプリントです。授業では演習問題や教科書の補足などあらゆる用途でプリントが配布されます。これらは教科書やノートと同じように講義の内容を含んでいるため、捨てるべきか捨てないべきかの判断も難しいのです。この状況は、中学のときから変わっていません。

そこで、前々から考えていたことが書類のすべてを電子データにしてしまうことです。全てをPDFデータとしてコンピュータに取り込んでおけば、場所をとる書類を保管するスペースを無くすことができ、また捨ててしまって後から慌てることもありません。また、学校にプリントを持っていく必要も無くなるため、荷物も減らすことが出来ます。

これを行うために必要なものが、オートドキュメントフィーダ(ADF)搭載スキャナです。これは、一般的なフラットベッドと呼ばれるタイプのスキャナと異なり、インクジェットプリンタが印刷するときのように大量の紙を自動で次々に読み込めるタイプのスキャナです。これを使用すれば、大量のプリントのPDF化を行うことが出来ます。というより、これ無しでは労力からしてほぼ不可能です。

有名な製品では、富士通のScanSnapシリーズやCanonのImageFormulaシリーズがあるようです。しかし、あまり一般人が多く買うものでないためか価格は高く、数万円するものがほとんどです。ですが、お金があまりありませんので、Yahooオークションや秋葉原の中古を探してみることにしたいと思います。