ThinkPad E430を貸与される

DSC04982

大学院のリーディングプログラムで、ThinkPadを貸与いただきました。貸与といっても、大学に在籍している間はずっと借りていられるようなので、ほとんど自分のPCのように使用することができます。正直、それほど使うあてがあったわけではないのですが、とりあえず無償で貸していただけるということだったので借りてみることにしました。型は、ThinkPad E430というものです。

CPUはCore i7(おそらくIvy Bridge世代)、メモリは4GB、HDDは500GB、OSはWindows 7が入っていました。Office 2010(含パワポ)も入っています。ThinkPadファミリの中ではエントリーモデルのようですが、カスタマイズとしてはそこそこ上のようです。

最近のノートパソコンは低価格化が進み、エントリーモデルなどは特に筐体のチープ化が進んでいるように思います。CPUなどは超高性能なくせに、筐体はチープというなんともチグハグな状況です。正直、本製品もその流れではあり、かつてのIBM時代の頑丈な分厚いプラスチックの筐体ではありません。ですが、想像していたよりはずっと良いものでした。

↓CDドライブを開いたところ。プラスチック表面の仕上げの粗さが目立つ。製品の作りこみは、このような細部に現れるのでしょう。

DSC04987

まず、入力まわりはかなり良いです。ThinkPadについては昔から言われていることですが、キーボードはやはり高品質です。なんというか、しっかりと押した感触が伝わってきます。MacBook Proよりも個人的には良いような気がします。そして、ThinkPad名物のTrackPoint(赤ポチ)とタッチパッドによるポインティングデバイスです。タッチパッドはそれ自体が押せるようになっており(MacBookよりのインスパイア?)、位置によって左右のクリックが可能です。赤ポチを使う場合、キーボード上からほぼ手を動かさずにポインタを操作でき、なかなか快適です。昔のものと異なり、赤ポチは柔らかく、指先が痛くなることはなさそうです。クリックボタンの真ん中ボタンを押しながら赤ポチを操作することで、画面のスクロールが即座にできるのもとても便利です。

DSC04977

それにしても、これはいったい何通りの使い方ができるのか!赤ポチとタッチパッドで好きなほうを選べ、クリックの方法はクリックボタン、タッチパッド押下、タッチパッドをタッチの3種類も存在します。スクロールも、赤ポチ+真ん中ボタンとタッチパッド淵をなぞるのの2種類から選べます。当然、気にくわなければマウスを接続することもできます。まさに全部入りですね。シンプルさを追求しているApple製品とは対極的です。

次に搭載ソフトウェアです。富士通や東芝ほどではありませんが、結構lenovo独自のソフトが入っています。中には有用なものもありますが、ゴミもそこそこありました。有用なものとしては、「省電力マネージャー」があります。これは、電源接続の有無によって画面の明るさやCPUの動作速度などを変更することで、バッテリの持ちを最大限に延ばしてくれるものです。UIもそこそこ良くできています。不要なものとしては、「lenovo Solution Center」やノートンアンチウイルスをはじめとする有償ソフトの体験版でしょうか。

↓さすがに、ここまで来るとかわいそうな気もしますが・・・

image

「lenovo Solution Center」は、lenovo独自の、Windows 8をパクったようなアプリケーション起動メニューを表示するものです。常駐しますし、見かけの品質も良くなく、完全に不要物です。ノートンアンチウイルスの30日体験版も、ポップアップなどを出してくるだけでうっとうしいですし(これ自体がウイルスみたいなもの)、今は「Microsoft Seculity Essentials」というMicrosoft公式の無償ウイルス対策ソフトがあります。これらは、即刻のアンインストールをお勧めします。

おそらく、このような体験版を同梱する理由としては、それによりソフト会社からlenovoにお金が支払われ、本体の低価格化に貢献できるためと思われます。

ともあれ、Windows 7も快適に動きますし、総合的には「良い」製品だと思われます。


ですが、個人的には今のところあまり使い道が・・・。現在のメインPCはMacBook Proの2007年モデル(Core 2 Duo)ですが、現在でもほとんど不自由なく使えています。今回のThinkPadのほうが性能は断然上ですが、UNIX Toolsを使う上ではOSXのほうが都合がよいですし、ガチ計算でもやるのでなければ使い勝手が良いほうが良い。ので、しばらく事務処理専用機ですかね。残念。

↓現在の自宅のコンピュータ環境。モノは、性能より「好き」で選ぶことにしている。

DSC04983

VIA ESIに参加しました。

先日、2月6日から15日まで、VIA ESIという海外研修プログラムに参加してきました。ESIはExploring Social Innovationの略で、社会イノベーションに関する学習、ワークショップ、訪問が主でした。VIAは1960年台から活動している非営利団体のようです。今回は、東大のGCLプログラムを通した参加です。

場所は、アメリカ・サンフランシスコです。IT企業やコンピュータ・サイエンスの聖地である、シリコンバレーやスタンフォード大学から程近いアメリカ西海岸の都市です。街でもその匂いは感じられ、ホテルのすぐ近くにTwitterの本社があったりしました。

DSC04208

ホテルはこんなところ。もうすぐ創業100年になる老舗ホテルのようで、内部も歴史が感じられる作りでした。

DSC04778 DSC04772

今回訪問した団体は、次のようなところです。

  • Episcopal Community Services (ホームレスの支援)
  • KIVA (マイクロ・ファンディング)
  • Delancey Street Cafe (元受刑者の支援)
  • Stanford大学 d.school (様々なイノベーションの創出)
  • BAYCAT (映像制作を通じた、経済的に困難な子供の支援)
  • Impact HUB (コ・ワーキング・スペース)
  • Autodesk Gallery (CADで有名なAutodeskのギャラリー)
  • Code for America (公共システムのオープン開発)

また、学習やワークショップの主なトピックは次のようなものでした。

  • アントレプレナーシップ (起業家精神)
  • ストーリー・テリング (自分の体験などを話を通じて人に伝えること)
  • プレゼンテーション
  • デザイン・シンキング (イノベーションのための思考法)
  • エコシステム
  • フィランソロフィ
  • MOOCs (インターネットを通じた授業配信)
  • リフレクション (行ったことの振り返り)

今回の主なテーマは「社会イノベーション」であり、社会問題やそれに対する非営利団体(NPO)の挑戦など、自分がこれまで関心を持ってきたものづくりやITサービスなどとは少し離れた領域でした。それだけに、知らないことが多くあり新鮮でした。以降、今回体験したことや学んだことなどを何回かに分けて書いていこうと思います。

「ポイ捨て」について考えたこと

こちらに来て、結構気になったのが「ポイ捨て」です。とにかく、タバコなどはほとんどの人がポイ捨てします。自然のなかでもポイ捨てします。また、他の研修生もポイ捨てしますし、ちょっとびっくりです。それでも、なぜか街はとても(東京より)綺麗です。掃除も多く、隅々まで行き届いているのだと思いますが、こちらからしてみれば、それなら最初から捨てなければいいじゃんと思ったり。

ヨーロッバはその辺りの意識は高いという印象があったので、これは少し意外でした。それはそれで良いのですが、日本人としては絶対にそのようなことはしたくありません。

とはいえ、ちょっと前まで東京も似たような状況だったかもしれません。これらを見て、いつの間にか東京は意識が高くなったんだなということを感じました。近頃では、街で堂々とポイ捨てする人も見なくなったような気がします。今ポイ捨てをするのはDQNに限ったようなものです。自分も特に「良い子」ではありませんが、それでもポイ捨てをしようなどという発想は自然とわきません。一頃よく見た、ポイ捨て防止のポスターやスローガンすら最近は見なくなってきたような気がします。ところが、こちらのポイ捨てはDQNに限りません。ここまでみんなさらっとやっていると、もはや文化の一部なのかとすら思ってしまいます。

こちらはこちらの文化で良いのですが、東京の良さも少し感じました。

クロアチアの人々について

クロアチアの人たちは、本当に皆さん親切で温かいです。スーパーへ買物へ行った時や大学の受付などで、言葉が通じずに困っていると周りの人ががすかさず助けてくれます。また、とても話好きな人が多いようで、街でもいたるところで立ち話をしている人を見かけます。多くの人が微笑みかけてくれ、とても温かい印象です。

ここOsijekや、Zagreb、Splitなどを見る限り、治安はとても良いようです。そもそも「ヤバそうな」人を街で見かけることがありません。下手をすれば日本より良いかもしれません。新宿のほうがよほど怖いです。これは、正直意外なことでした。東欧といえばルーマニアにおいて、日本人のAIESECからの研修生が殺される事件があったり、歴史的に紛争の絶えない地域でもあることから、もう少し荒んだものを想定していました。

街は、とても綺麗です。清掃が行き届いており、東京よりも綺麗です。建物はとても古めかしい、エレガントな石造りがほとんどです。精緻な作りこみがなされているものも多く見られます。街には、ところどころに内戦の爪痕が見られます。石の壁に、銃弾の後が残っているものがかなりあります。

こちらの皆さんは交通ルールをとても良く守っているようです。一番驚いたことは、信号の無い横断歩道で待っていると、必ずと言っていいほど車が止まってくれることです。東京ではこちらがある程度無理やり進んでいかないと誰も止まってくれないことすらあります。

こちらの皆さんの気性は、曰く、「少し働き、たくさんコーヒーを飲む」だそうです。街にはたくさんのカフェがあり、常に人が談笑をしています。平日の昼間でも人がいっぱい(笑)みたいなことを言っていました。lazy(笑)と言う人も居ました。

Marioさんは、年が上の人ほど内向き志向が強く、コミュニケーションしたがらない人が多いということも言っていました。が、そうした感じを受けたことは今のところありません。これはもしかすると、理由は違えど日本もそうであることから、感じにくいのかもしれません。

こういった中でも、やはり民族の問題はかなり多く残っているということも聞きました。セルビア人を嫌っている人はかなり多いようです。しっかりした教育を受けている若い世代はだいぶ良くなっているといいますが、それでも親が古い考えを植え付けたり、政治家が「戦争を忘れるな」のような宣伝をするといった問題があるようです。実際、あまり好きではない、といっている学生も居ました。

また、「ジプシー」と言われる人々に関する話も聞きました。ジプシーは元はインドの出自で、旅芸人のように各地を転々として生きてきた民族ということです。そのジプシーが、今では国境の問題で移動できなかったり伝統的な習慣で物乞いをするなど現代の文化に合わず、差別などが起きているそうです。また、かつての習慣からか子供を学校に入れたがらないのだそうです。このような、特有の難しい問題も内包しているということを知りました。

Get Together Split!

結構経ってしまいましたが、9月6日〜8日はSplitでのIAESTE Weekendに行ってきました。これは現地IAESTE委員が主催しているもので、近隣で研修中の研修生が集まってきます。

Osijekのバスターミナルから出発。日本の高速バスと大差なく、相変わらず足の置き場がなく寝づらい。ただ、隣の人が居なければ2つ席を使って寝ても怒られないので、それは良いかも。DSC00670

バスはザグレブを経由し、細長いクロアチアに沿って走っていきます。ボスニアを横切れば直線距離は近いですが、どうやらそうした経路はない模様。ハイウエイが無いのか、政治的な理由かは不明。夜が明けると、バスは臨海部を走っていました。このような美しい街がいくつもありました。地形が凹んでいるところに港を抱え込むような形の街がいくつも存在しており、日本の東北地方のようでした。DSC00676

到着。プログラムの開始は夕方ですが、到着は10時ごろだったため、しばらく街を散策することに。そうしたら、同じく早めに到着していた山本さんから連絡があったため、一緒に街を回ることに。

市場。野菜や果物が多く売られていました。虫が多い。山本さんによると、飛んでいる蜂のような虫は刺されると結構ヤバイとか何とか。DSC00683

よくわかりませんが、試食。DSC00686

チクラ、というそう。DSC00688

街のランドマークとも言える大聖堂へ登ります。DSC00698 DSC00701 DSC00702 DSC00704 DSC00715 DSC00716

鐘を鳴らすための機械仕掛。DSC00732

スプリットは、元々あった宮殿の上に、集まってきた人々が家などを築いてできた街だそうです。これはおそらくその正門。土産屋が立ち並んでいました。DSC00740

海の方へ。DSC00743

水が綺麗です。 DSC00746

現地のIAESTEの方がおすすめしてくれたスパゲッティ。DSC00751

夕暮れ。某恩師の方に教えていただいたとおり、山の上に沈む太陽を見ました。DSC00758 DSC00766

「EUROFLEURS」というイベントをやっていました。これは、お題であるこのパイプを使って、2時間でフラワーアートを作りあげるコンテストということでした。DSC00767 DSC00771

プログラムの開始時間が近づいたので、ホステルへ。集まった後、食事+ビールに移動。その後ボウリングへ。ルールやボウリング場の様子はほぼ日本と変わらず。結構日本独特のものだと思っていたので、意外でした。ただそれほど年中やるわけではないとのこと。この後は、クラブへ。

DSC00782

翌日は、ラフティングです。朝はみんな遅く、よく待ちが入るなど、日本の感覚でいうと進行は結構グダグタです。途中、ボスニアで研修中だった木月さんと合流しました。これで日本人は3人になりました。

まずはお昼。DSC00799

準備。DSC00803

残念ながら、ラフティング中はカメラを持っていなかったので、写真はなし。これは終わった後。DSC00814

次に夕食へ。ラフティングの管理事務所?にいたネコ。DSC00822 DSC00838

そしてワンコウ。噛んだり山本さんの服を破いたり、靴を持ってったりとやりたい放題です。悪ガキ。種類は「クロアチアン・シェパード」というらしいです。シェパードなんですね。その割にはシツケが・・・(笑)DSC00858

このようなNiceな車をよく見かけます。DSC00867

夜は海辺でお酒。DSC00885 DSC00889 DSC00895 DSC00897

 

飲み終わったビンなどを置いておくと、いつの間にかなくなっています。これは、ゴミを集めて持って行くとお金を貰える制度があるため、一生懸命に集めている人がいるからです。

翌日はCity Challenge。いくつかのお題をグループでクリアしていきます。この中で、王冠を集めると一個につき+1点というお題があり、外国人3人が必死で落ちている王冠を集めるという、現地の人から見たら何とも奇妙であろう事態になりました。DSC00920

宮殿の正門?の内側で行われていたショー。DSC00936 DSC00954

お昼を食べた後、午後は少し海へいきました。そして、帰りのバスへ。

Good Bye Split!!DSC00982